宇沢弘文先生は、ノーベル経済学賞にもっとも近い言われた日本を代表する経済学者です。

 

 1928年に鳥取県米子市(法勝寺町)生まれ、家族で東京に引っ越す3歳までを米子市で過ごしました。

 

 疎開先の日南町永福寺で終戦を迎え、その後も夏休みを過ごし、昌賢和尚から影響を受けました。

 

 1951年に東京大学理学部数学科を卒業。河上肇著「貧乏物語」に影響を受けて、経済学へ転向しました。アメリカの経済学者ケネス・アローの招きでスタンフォード大学の研究院になった後、助教授へ就任。35歳の若さでシカゴ大学教授となりました。

 

 その後、東京大学経済学部教授などを歴任。1997年に文化勲章、米子市「市民栄光賞」を受賞しました。2014年に亡くなるまで真に豊かに生きることができる条件を生涯をかけて具体的に探究し続けました。

宇沢弘文(うざわひろふみ)1928‐2014 経済学者

 

1928年7月21日 鳥取県米子市に生まれる

1945年      東京府立第一中学校(現東京都立日比谷高等学校)卒業

1948年                  第一高等学校理科乙類卒業

1951年      東京大学理学部数学家卒業、1951年から1953年まで同特別研究生

1956年       スタンフォード大学経済学部研究員、1958年同助手、1959年同助教授

1960年       カリフォルニア大学バークレー校経済学部助教授

1961年     スタンフォード大学経済学部準教授

1964年     シカゴ大学経済学部教授

1968年     東京大学経済学部助教授、1969年同教授、1980年同経済学部長

1983年      文化功労者に選ばれる

1989年      東京大学を定年退官、東京大学名誉教授、新潟大学経済学部教授

1994年      新潟大学退官、中央大学経済学部教授

1997年      文化勲章、米子市市民栄光章受章

1999年      中央大学経済学部教授定年退官、同大学経済研究所専任研究員、国際連合大学高等研究所特任教授

2000年      中央大学研究開発機構教授

2003年      同志社大学社会的共通資本研究センター所長

2009年      慶友国際医療研究所社会的共通資本研究室長

2014年9月18日  東京都内で死去、享年86歳

主な著作

 

  • 「自動車の社会的費用」
  • 「近代経済学の再検討ー批判的展望ー」
  • 「「成田」とは何かー戦後日本の悲劇ー」
  • 「二十世紀を超えて」
  • 「地球温暖化を考える」
  • 「日本の教育を考える」
  • 「算数から数学へ」
  • シリーズ「好きになる数学入門」
  • 「ゆたかな国をつくるー官僚専権を超えてー」
  • 「社会的共通資本」
  • 「経済学は人びとを幸福にできるか」
  • 「経済と人間の旅」
  • 「宇沢弘文傑作論文全ファイル」